あなたは、些細な失敗や自分の欠点に気を取られ、それをずっと引きずってしまうような経験はありませんか?
仕事でミスをした日、そのミスを寝る時までずっと引きずってしまい十分に休めず、翌日の仕事にも悪影響を及ぼしたり。
また、友達といても、自分が嫌われているんじゃないかとずっと心配で、居心地が悪く感じる時もあったり。。。
休日に遊ぼうにも、「自分には遊んでいる暇があるのか?」というような焦りの考えが浮かび、全く楽しめない。
そのような経験をしたことがある人は少なくないと思います。
それらの原因となっているものの多くは、自己肯定感の低さ。
自己肯定感とは、自分のことを肯定する感情のことを指し、幸福感や人生の質に大きく影響する重大な感情です。
そのため、自己肯定感が低いだけで、仕事、人間関係、プライベートなど、すべての質が悪くなっていってしまうことがあります。
しかし、逆に言えば、自己肯定感を上げるだけで、仕事、人間関係、プライベートなど、あらゆるものの質が上がるとも言えます。
また、自己肯定感が低い人はずっと低いままなのかというと、そうではありません。
日によっては高かったり低かったりと振れ幅があり、そして何より、自己肯定感は自らの行動でコントロールすることが可能です。
自己肯定感が低いまま色々なことを頑張り続けるのは想像以上にしんどいことでしょう。しかし、自己肯定感を上げるためだけに絞った行動ならば、気楽に始めることができると思いませんか?
そこで本記事では、自己肯定感を上げる方法を、気軽にできるものからじっくり行うものまで紹介していきます。
本記事に書かれている方法を実践していくことで、自己肯定感が上がっていき、人生のあらゆることが根本的によくなっていくことが実感できることでしょう。
目次
人生を激変させる自己肯定感とは?
ここで改めて、自己肯定感とは何かを理解しましょう。敵を制するには、まずは敵を知ることからです。
自己肯定感とは、欠点も含めて自分を肯定したり、価値を感じる感情のことであり、他者からどう評価されているかではなく、自分自身が今の自分に満足していることを指します。
また自己肯定感は、自尊心とも言い、人間関係、仕事、自己実現など、人生のあらゆる部分で自己肯定感は土台になり、幸福感に影響する重大な感情です。
つまり、テストで平均点が取れた時、平均点しか取れなかったことを引きずり、自分を責め続ける人が、自己肯定感が低い人であり、反対に、素直に喜び次のテストへのモチベーションが沸く人が、自己肯定感が高い人です。
自己肯定感が低い人の特徴
自己肯定感が低い人は、些細なことに気を取られているため、自分の周りのことまで気に留める余裕はなく、その結果さらに失敗をしやすくなり、同時に人間関係もどんどんうまくいかなくなるという悪循環に陥ってしまうこともあります。
実際の例でいえば、相手からいい評価がもらえていないことがわかると、何かいい反応を得なければと躍起になって、相手との距離を詰めすぎてしまい、言ってはいけないことや失礼なことを言ってしまうという悩みを持っている方もいらっしゃるようです。
また、自分はダメな人間だという色眼鏡をかけながら過ごしているため、自分がやっていることを正当に評価することができず、現状に満足することが一切できなくなってしまいます。
そのため、もっともっと頑張らなければという強迫概念にとらわれて全速力で走り続けた結果、疲れ果てて一歩も歩けなくなってしまうことも考えられます。
このような現象は燃え尽き症候群ともいわれており、受験に向けて長期間の猛勉強をしていた学生が、志望校に合格すると同時に無気力になってしまうことなどが近い例です。
さらに、自己肯定感が低い人は、自分は何かを成し遂げられるような力なんか無いと確信している場合もあります。
そのため、現状に何か変えようのありそうな不満があっても、それを変えようという気も起きず、理不尽な環境で無駄に苦しみ続けたり、手の届くところに大きなチャンスがあったとしても、自分にできるはずがないと決めつけ、本来は得られるはずだったチャンスをみすみす逃し、人生の可能性を格段に狭めてしまうこともあります。
ブラック企業で努めている人ほど、自分が理不尽な環境にいることを実感しているのに、転職や退職など、現状を打開するための策を視野に入れようともしないという話を聞いたことがありませんか?
おそらく、毎日のように過酷な労働をさせられながら、いろんな人に否定され続け、自己肯定感が下がってしまった結果なのではないかと思います。
このように、自己肯定感が低いことで起きる恐ろしいことはたくさんあります。
自己肯定感を高めるメリット
仕事の成果が上がる
自己肯定感が低い人は些細なミスや欠点を必要以上に引きずり、実際に対策を立てる段階までたどり着くことが難しいです。
自分を否定しまくったことで消耗しきっている上で、頭を使って具体的な対策を考えるというのは酷な話ですよね。
実際の例を挙げると、仕事でミスをして上司に怒られたとき、
- 「なんで自分はこんなことができないんだ」
- 「大人になっても誰かに怒られるなんて惨めすぎる」
- 「自分は何の価値もない人間だ」
このような、ネガティブ思考で頭がいっぱいになった状態で、仕事上の難しいことを考えるのは困難だという事は、容易に想像できます。
こんな状態では、安眠して体力を回復なんてこともできません。
しかし、自己肯定感を高めることで、ミスや欠点を引きずるという段階をすっ飛ばし、具体的な対策を立てるという段階にいきなりたどり着くことができます。
先ほどの例を挙げると、仕事でミスをして怒られても、
「ミスは誰にでもあることであり、自分を責める必要なない。それよりも、今後どうやって同じミスが起きないようにするかを考えるべきだ」
という有益な思考からスタートすることができます。
人間関係がよくなる
自己肯定感が低い人は、誰かと一緒にいても、
- 「素の自分を出したら嫌われるんじゃないか」
- 「嫌われる前に早く退散したい」
- 「むしろもう嫌われているんじゃないか」
- 「自分なんかと一緒にいさせられて申し訳ない」
など、相手に自分がどう思われているかについて、マイナスなことばかり考える傾向があります。
こんな状態では、相手に興味をもって接したり、単純に楽しく会話するなんてことはまずできません。
そのため、全く交友を深められなかったり、マイナスな雰囲気が伝わって、本当に嫌われてしまうことも少なくありません。
しかし、自己肯定感を高めることで、意識しなくても他人に興味を持ち、思いやることが楽にできるようになります。
実際に私は、中学では、自分は雑談するのが下手でただでさえ印象がよくないから、とにかく他人に嫌われないように人一倍注意しなきゃいけないと思いながら過ごしていました。
しかし、嫌われないように細心の注意を払い続けるのは想像以上に困難で、なんでこんなに苦労しなきゃいけないんだと、周りの人に理不尽な怒りまで覚えたぐらいでした。
当然、努力もむなしく人間関係はうまくいかず、中学時代は楽しいものではありませんでした。
それから高校に入学するころには、環境が一新したこともあり、「別に人と話すことが苦手でも、生きていけりゃ後はどうでもいい」と思うようになりました。
少し投げやりな考えの気もしますが、今思えばこの考えが、雑談が苦手なことで下がっていた自身の自己肯定感を上げたのでしょう。
別に嫌われてもいいやと思いながら人と接すると、中学の時とは比べ物にならないほど人づきあいが楽になり、何よりも楽しいと思えるようになりました。
相変わらず雑談は苦手な方でしたが、それでも嫌われないことに執着しなくなったことで友達はでき、高校時代は意外と楽しいものになりました。
自己肯定感を高める方法
ここからは、個人的に気軽に実践できると思った順に、自己肯定感を上げる具体的な方法を紹介していきます。
考え方を変えることというよりかは、実際に行動することを中心に紹介するため、ぜひ日々の習慣に組み込んでみてください!
自分に優しい言葉をかける
自分に優しいことばをかけると聞くと、なんだかスピリチュアル感が強く、不信感を抱く方もいらっしゃると思います。
しかし、実際にはこの方法は科学的に見ても効果のあるものだという事を示した研究があります。
その研究では、前回のテストの成績が悪かった学生を集め、自分に優しい言葉をかけるパターンと、厳しい言葉をかけるパターンに分けて比べています。
その結果、「失敗してもまた次に生かせばいい」など、自分に優しい励ましの言葉をかけたグループの方が、自分に厳しい言葉をかけたグループよりも、次のテストの勉強時間が多くなり、実際のテストの成績もよかったことが示されています。
参考サイト
→https://daigoblog.jp/5increase-selfaffirmation/
この研究からも、自分を責めるとこで得することは何もないことがわかります。
そのため、もし自分を責めてしまうような状況になったとしても、親友にかけるような優しい言葉を自分にかけることから始めてみてはいかがですか?
自分の感情を紙に書きだす(筆記開示)
自己肯定感を上げるには、ある程度自分のメンタルをコントロールできるようになる必要があります。
人間には、気分一致効果というものがあり、気分が悪いときはすべての出来事が悪いことのように見え、逆に気分がいいときは、すべての出来事がいいことのように見えます。
そのため、自己肯定感を上げるには、まず自分自身の感情から距離を置き冷静になってみる必要があります。
筆記開示とは、8分から20分間、ネガティブな感情やポジティブな感情、不安や悩み、後悔や苦しみ、喜びなど、ありとあらゆる感情や思考を、とにかく思いつく限りに紙になぶり書きし続けるという方法です。
これを、毎日、もしくは数日に一回など、定期的に行ってください。
筆記開示を行うことにより、自分のメンタルが強くなるだけでなく、人間関係、夫婦やカップルの関係までもがよくなり、面接などの場面にも強くなるという効果が確認されています。
私も、何が原因かわからないような漠然とした不安や苛立ちにさいなまれることは毎日のようにあります。
やはりそういう時はこの先の人生にはろくなことが待っていないから、生きている意味がないというような考えに陥ってしまいます。
しかし、そんな時は筆記開示をすることでまるで憑き物が落ちたかのように気分が軽くなり、数分前からは考えられないほど冷静になれることを実感しています。
限りなく小さな目標を設定し、それを達成していく
どのようなものであっても、小さな成功体験を積み上げていくことで人間は自己肯定感を高めることができるといわれています。
そして自己肯定感が高まることで、少しずつ新しい挑戦がしやすくなり、その分人生の活路を自分の手で切り開いていくことができる可能性が高くなります。
では、具体的にどれくらい小さな目標を立てればいいのでしょうか?
その例として
「この一週間は、寝る前にスマホを使うときにはナイトモードに設定し、睡眠を妨げないようにする」
「この一週間は、朝起きたらベッドを整える」
「この一週間は、筆記開示を一日3分だけ続けてみる」
「この一週間は、一日一ページずつ本を読んでみる」
「この一週間は、毎日腕立て伏せを10回だけしてみる」
などが挙げられます。
楽勝で達成できるくらいの本当に小さなことですが、この小さな積み重ねの恩恵は馬鹿にできません。
実際に私も、一日一話ずつ、Youtubeで「リトルチャロ」という英語の動画を見るという目標を実践しているのですが、その目標を達成した日は自己効力感が高まり、その日の勉強や作業が格段にはかどるようになったと実感しています。
習慣を作っていく
小さな目標を達成できるようになったら、そこから一歩進み、習慣を作ってみましょう。
習慣を作ることで、自分の人生を自らコントロールしているという実感を持ち、自己肯定感を高めていく効果が期待できます。
もちろん最初は、時間も労力もほとんどかからないような引くほど簡単なことから始めてみましょう。
その際、次の見出しで詳しく述べますが、体を使う習慣から初めてみることがお勧めです。
実際に私は朝起きたら、ヨガのポーズの一つである「イルカのポーズ」を行うという習慣を行っています。
「イルカのポーズ」は頭部に血がめぐりやすく、寝起きに行えば一発で目が覚めることを実感しています。
さらに、ヨガのポーズを行うことで身体がしなやかになっていき、次の見出しで述べる、「身体を鍛える」という方法を格段に実践しやすくなると思います。
また、このような効果はどのサイトにも記されていなかったのですが、個人的には「イルカのポーズ」を習慣に取り入れてからというもの、確実に肌がきれいになったことを実感しています。
頭部に血がめぐりやすいからなのか、詳しいことはわかりませんが、ある研究では、人の顔を印象は、形の違いよりも、肌質の違いの方が重要と言われているため、試してみてはいかがでしょうか?
「イルカのポーズ」のやり方
→https://yogajournal.jp/pose/22
身体を鍛える
自己肯定感を上げる方法の中で、身体を鍛えるという事はシンプルかつ強力な方法です。
人生に対する満足度は、自分の身体に対してどのようなイメージを持っているのか、いわゆるセルフボディイメージによって大きく左右されることがわかっています。
実際に、私は自身の身体がひょろひょろで弱々しかったこともあり、闘争心や覚悟のような類の感情がまったく持てませんでした。
理不尽なことを言われたりしても一言も言い返せることもなく、また自分にとって不利な状況になっても、それを改善できる気が一切せず、かなり惨めで悔しい思いをしながら生きていました。
しかし、HIITというかなりきつめの運動を毎朝の習慣にし、少しずつ心肺機能や筋肉が鍛えられていくにつれ、自分では意識しなくても、明らかに何事にも動じづらくなっており、自分のためになる行動を積極的に行いやすくなっていることを実感しました。
傍から見たら、私の身体の変化は微々たるものだと思いますが、私自身が実感している内面の変化はかなり大きいものでした。
まとめ
己肯定感が低い人は些細な欠点や失敗にとらわれ、人間関係や周りの環境を改善する余裕がなくどんどんとドツボにはまってしまいます。
気軽に始められる対策からじっくりと行う対策を紹介してきました。
本記事で紹介したのは、自己肯定感を高める方法と称していますが、正確にはメンタルそのものを鍛える方法でもあるのです。
そのため、自己肯定感が高まっていくことを実感した後でもこれらの方法を続けていくことで、意志力や集中力など、自己肯定感以外のものも高まっていくことが実感できるでしょう。